【PROJECT#2】すべての人の尊厳を守る性暴力被害者支援とは?

刑法改正は何を変えたのか?

2017年6月の国会で、110年ぶりに性犯罪に関する刑法の改正が実現しました。従来の刑法は、まだ女性の権利が十分に確立されていなかった100年以上前、明治時代に制定されたものでした。警察の性犯罪の認知件数は8000件から9000件を推移していますが、性暴力被害はそもそも表に出にくいものです。内閣府の調査によれば、性暴力を受けた人のうち、そのことを警察に相談した人の割合は全体のわずか4.3%です。

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異性から無理やりに性交され、被害を警察に連絡・相談した女性の割合

内閣府・男女間における暴力に関する調査 2014

今回、性暴力被害の当事者、被害者支援現場がねばり強く声を上げた結果が、110年ぶりの刑法改正につながりました。具体的にどのような部分が変わったのでしょうか?

今回の改正も決して十分なものではありません。被害者が、暴行や脅迫を受けていて抵抗できなかった、という証拠がなければ性犯罪として立件することはできない、という暴行脅迫要件が残りました。暴行や脅迫の立証は非常に難しく、また、そういった直接的な暴力がない場合でも、同意のない性行為は、被害者の尊厳を著しく傷つけるものです。こうした点については3年後には更なる改正に向けて検討が行われることになっています。

しかし、これはあくまで刑法の話。性暴力被害者を支えるために、社会は何をすべきでしょうか?

性暴力被害者支援法案とは?
ワンストップ支援センターの設置推進

「ワンストップ支援センター」という言葉を知っていますか? 性暴力の被害者に、医学的な処置や相談・カウンセリング、警察への事情説明、法的な支援まで、一カ所でケアすることのできる施設のことです。ワンストップ支援センターは全国的にみればまだまだ未整備で、行政が責任をもって被害者支援を行っているとは言いがたい状況です。

こうした被害者支援に体制を整備することを目的にしているのが、性暴力被害者支援法案です。今国会では成立しませんでしたが、刑法改正とともに議論されたその法案の中身を見てみましょう。

性暴力被害にあっても、そのことを誰にも相談できずに、一人で抱えこんでしまうケースは決して少なくありません。勇気をもって相談や告発をしたとしても、「あなたにも落ち度があった」といった声、いわゆる「セカンドレイプ」にさらされてしまうこともあります。被害から回復するためのサポートを受けることは当然の権利です。同意のない性行為は性暴力であり、性暴力は個人の尊厳を大きく傷つけるものです。

性暴力を許さない社会へ。性暴力被害者支援法は、一人ひとりの尊厳を守り、誰もが安心して暮らせる社会をつくるために、必要不可欠なものです。

FOR NEXTは性暴力被害者支援法の成立を目指します。

2017-08-08T01:46:48+00:00 2017.7.19|PROJECT, 女性, 女性の社会進出, 個人の尊厳, 性暴力|